Quad9ってご存知ですか?

危険なサイトへのアクセスをなるべく防ぐ方法は有償・無償合わせて色々ありますが、IBM Security、Packet Clearing House(PCH)、Global Cyber Alliance(GCA)の3社が合同で無償で提供する「Quad9」というものをご存知でしょうか?

Quad9 DNS

これはDNSの仕組みを利用したもので、IPv4なら 9.9.9.9 、IPv6なら 2620:fe::fe で提供されています。

一般的な無償のDNSサービスは、例えばgoogleの8.8.8.8やcloudflareの1.1.1.1など、ひたすら高速応答を求めたDNSが有名です。
しかし、Quad9はそれらとはコンセプトが違っていて、危険なサイトにアクセスすると「ブロック」することを目的として提供されています

※原文より
Quad9 brings together cyber threat intelligence about malicious domains from variety of public and private sources and blocks access to those malicious domains when your system attempts to contact them.

DNSでブロックされるということは、おそらく名前解決が出来なくなるということかと思います...たぶん。(;゚▽゚)

この手のホワイトリストサービスは中身の精度が大変重要なのですが、TechTargetの記事によると、


Quad9ユーザーがリンクをクリックしたり、アドレスをWebブラウザに入力したりすると、400億を超える分析済みのWebページと画像が格納されたX-Forceの脅威インテリジェンスデータベースと、アクセス先のWebページが照合される。また、脅威インテリジェンスパートナーの18組織から提供された脅威インテリジェンスフィードも活用する。パートナーには、abuse.ch、Anti-Phishing Working Group、Bambenek Consulting、F-Secure、mnemonic、360 Netlab、Hybrid Analysis、Proofpoint、RiskIQ、ThreatSTOPなどの企業や団体が名を連ねている。


とのことで、期待できそうです。
※X-Force...現在はIBMの組織ですが、昔はISS社でしたね~。SIte Protectorとか懐かしい...。

Chrome等にも危険なサイトへのブロック機能があって、精度はなかなかのものなのですが、それに加えてQuad9も活用してみてはいかがでしょうか?
個人的な評価の中では、無償版(英語だけだけど)kaspersky(最近、米国では色々言われてますが) freeについているコンテンツフィルタもなかなかいい感じなので、Chrome+kaspersky free(or Avast!)+Quad9という組み合わせが良いのではないかな?と思っています。
あくまでも無償にこだわったら、ということではあるのですが。